東京都豊島区の会社員富塚沙織さん（35）が9月から行方不明になっている事件で、警視庁は6日、失踪直前に富塚さんと接触したとみられる同区の保育士佐藤喜人容疑者（29）を死体遺棄容疑で逮捕し、発表した。「知り合いでない女性を殺し、別荘の敷地に埋めた。スコップを使った」と話しているという。佐藤容疑者の説明通り、栃木県那須町の土中から人の遺体が見つかっており、同庁は富塚さんとみて調べている。
捜査1課によると、佐藤容疑者の逮捕容疑は、9月24日ごろ、女性の遺体を那須町の別荘地の山林に埋めて遺棄したというもの。山林は佐藤容疑者の親族が所有する土地にあり、遺体は地面を深く掘り、埋められていた。30～40代で、死因は不祥だという。
富塚さんは9月24日、職場に「体調が悪い」と連絡して休暇を取り、その後、行方不明になり、携帯電話もつながらなくなった。職場から連絡を受けた親族が警視庁目白署に相談した。
警視庁は、富塚さんの自宅マンション近くの路上に携帯電話が落ちていたことや、富塚さんに自ら失踪する事情がないことなどから、事件に巻き込まれた可能性が高いと判断。自宅や通勤路周辺の防犯カメラの映像を分析し、若い男が失踪直前の富塚さんの後をつける様子を記録した映像を見つけた。その後の捜査で男を佐藤容疑者と特定し、今月5日に任意で聴取。「女性の遺体を埋めた」「顔見知りではなかった」などの供述を得たという。
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