千葉県匝瑳市吉崎で28日夜、トラブル対応で出動していた県警匝瑳署の男性巡査長が、のこぎりを振りかざして襲いかかろうとしてきた70代くらいの男性に拳銃を発砲した。男性は搬送先の病院で死亡が確認された。同署が発砲の経緯などを調べている。
同署によると、28日午後6時40分ごろ、「乾燥機の音がうるさい」と110番通報があった。午後8時ごろ、同署の男性警部補と男性巡査長が、民家の敷地で農業用乾燥機の所有者から事情を聴いていたところ、通報したとみられる70代くらいの男性がのこぎり（刃渡り約30センチ）を持って現れた。巡査長らに襲いかかろうとしたため、巡査長は「止まれ、捨てろ」と警告して空に向かって威嚇発砲した。しかし、約2メートルまで迫ってきたため、「撃つぞ」と警告した後に男性に発砲したという。銃弾は男性の上半身に当たった。男性はその場で公務執行妨害容疑で現行犯逮捕されたが、搬送先の病院で死亡が確認された。同署は男性の身元確認を急いでいる。
同署の高谷義則次長は「現時点では拳銃の使用は適正であると考えている」と話している。【柴田智弘】
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