知床半島沖で観光船が沈没し14人が死亡、12人が行方不明になった事故から3か月になります。行方が分からなくなった家族2人の帰りを待つ男性が取材に応じ「今も冷たい海の中にいると思うと胸が苦しくなる」と心境を語りました。
道内に住むこの男性は、事故から3か月になるのに合わせてNHKの取材に応じました。
沈没した観光船には、小学2年生で7歳の息子と、その母親が乗っていて、いずれも行方が分かっていません。
男性は事故のあった4月23日、2人が乗船する直前まで通信アプリを使ってやり取りをしていました。
出発間際の午前9時50分すぎには「今から船乗る!」というメッセージとともに、期待に胸をふくらませる息子の写真が送られてきました。
その後、夕方になって事故のことをニュースで知り、あわてて安否を確認するメッセージを送信しましたが既読にはなりませんでした。
男性は、事故のおよそ1週間後に知床岬の沖合で見つかった息子のリュックサックを見せながら「信じたくはないけれど、このリュックサックを見たときに、本当に船に乗っていたんだなと思いました」と話しました。
事故後の運航会社の対応や、国のチェック体制の不備などに不信感を募らせたということですが、今は行方不明者の一刻も早い発見に向け、範囲をさらに広げて捜索を続けてほしいと願っています。
男性は「ちょっとしたことでも、2人のことを思い出して考えてしまいます。船が傾いて沈んでいって、冷たい海に飛び込まなければいけないという時に、2人がどんな怖い思いをしたんだろうと思うと、気がおかしくなるくらい胸が苦しくなります。今もまだ冷たい海の中にいるはずで、本当に苦しく、つらいです」と声を絞り出すようにして話していました。
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