【北京=三塚聖平】中国は台湾問題をめぐり、日本に対する牽制(けんせい)を一段と強めている。軍事演習を批判した先進7カ国(G7)外相の共同声明を受け、日本側に抗議。中国軍が発射した弾道ミサイルが日本の排他的経済水域(EEZ)に着弾したことへの批判も受けつけない姿勢を鮮明にしている。
中国外務省は5日、鄧励(とう・れい)外務次官が4日に垂(たるみ)秀夫駐中国日本大使を緊急に呼び出し、厳正な申し入れを行ったと発表した。G7外相の共同声明が「中国を不当に非難、中傷し、内政に乱暴に干渉した」と主張。日本に対し「台湾問題で重大な歴史的な罪責を負っている。言行を慎むべきだ」と批判した。中国は共同声明への反発から、4日に予定された王毅国務委員兼外相と林芳正外相の会談の見送りを直前に申し入れた。
日本大使館によると、垂氏は軍事演習に対し「地域の平和と安定を損なう」と述べ、直ちに中止するよう強く求めた。日本のEEZへのミサイル着弾については「日中関係の局面が大きく変化することになる」と抗議した。
だが、中国外務省の華春瑩(か・しゅんえい)報道官(外務次官補)は5日の記者会見で、日本のEEZへのミサイル着弾について「両国は関連海域で境界を決めておらず、『日本のEEZ』という見解は存在しない」と主張した。
中国軍に属する国防大学の孟祥青(もう・しょうせい)教授(少将)は国営中央テレビで、大規模軍事演習について、「外部勢力の干渉」を阻止する狙いを指摘。同時に演習を行っている6つの空・海域について「北部の2地域は沖縄に近い」と強調し、演習が台湾と米国だけでなく、米軍基地がある日本への対応を念頭に置いていることを示唆した。
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