17日夜から18日にかけて、各地でクマに襲われる被害が相次いだ。
富山市江本の住宅敷地内で17日午後9時40分頃、この家に住む江崎三千子さん(79)が死亡しているのを警察官が発見した。頭やあごに深い切り傷があり、富山県警の発表によると、死因は出血性ショックだった。近くの小学校の校庭でクマの足跡も発見され、県警は江崎さんがクマに襲われたとみて調べている。
18日には午前7時20分頃、福井県勝山市の畑で、農作業をしていた男性(72)がクマに襲われ、頭や首にけがを負った。男性は病院に搬送されたが、命に別条はないという。
同日午前7時半頃には、群馬県東吾妻町の町道で、近くに住む女性(83)が1人で散歩中にクマに襲われた。女性は顔を引っかかれ、病院に搬送された。県警によると、搬送時に意識はあった。
青森県鰺ヶ沢町の山林では同日午前7時頃、クリ拾いをしていた町内の70歳代女性がクマに襲われ、頭を守った際に右手を引っかかれる軽傷を負った。
環境省によると、今年度のクマによる人身被害は9月末までに15道府県で死者2人を含む109人に及び、過去最悪のペースとなっている。クマの出没も増えており、読売新聞の集計では9月末までに全国で1万4943件(前年同期比4210件増)あった。
NPO法人「日本ツキノワグマ研究所」(広島県)の
餌を求めて市街地に現れるクマは「アーバンベア(都市型クマ)」と呼ばれ、耕作放棄地の広がりや、宅地開発によりクマの生息域と人の生活圏が接近していることが一因とされる。秋田県や新潟県などは生ゴミやペットの餌などを屋外に放置しないよう呼びかけている。富山県は住宅や倉庫などの戸締まりを徹底することや、自宅周辺の柿の木などの実を早めに取り除くことを求めている。
からの記事と詳細 ( 餌の木の実が不作、子連れのクマが人里に…宅地開発で「アーバンベア」の被害相次ぐ - 読売新聞オンライン )
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