鹿児島県の屋久島沖で米軍の輸送機オスプレイが墜落した事故で、アメリカと日本の捜索隊は4日、海中の機体の残骸から5人の遺体を発見した。米軍が発表した。うち2人の遺体を収容したという。
オスプレイの墜落事故は、11月29日午後に発生。乗員は8人で、先に1人の死亡が確認されていた。
今回の事故は、米軍岩国基地(山口県)から米軍嘉手納基地(沖縄県)に向かう訓練飛行中に起きた。
墜落の直前には、屋久島への緊急着陸を要請していたとされる。
また、このオスプレイが墜落前に空中で上下逆さまにひっくり返り、炎上していたという目撃情報も出ている。
機体の胴体部分を発見
米空軍特殊作戦司令部は4日の声明で、日米捜索チームの「水上艦船と潜水チームが海中の残骸の位置を特定し、機体の胴体部分と遺体を発見した」と発表した。
遺体の収容作業は継続しているが、身元は判明していないという。
一方、最初に死亡が確認された乗員は、墜落の数時間後に収容された。
米空軍によると、マサチューセッツ州出身のジェイコブ・ガリハー軍曹(24)で、横田基地のインテリジェンス部隊に所属していた。
オスプレイは、ヘリコプターとターボプロップ機の性能を持ち合わせた輸送機。2007年に実戦配備されてから、死亡事故が相次いでいる。
今年8月には別の型式の機体が、オーストラリア北部で訓練中に墜落。乗員23人のうち米海兵隊員3人が死亡した。
昨年には米カリフォルニア州でも墜落事故が起き、海兵隊員5人が死亡している。
日本は自衛隊のオスプレイの飛行を一時的に見合わせている。
防衛省は11月30日、米軍が日本国内に配備しているオスプレイ30機について、安全が確認できるまで飛行停止するよう要請した。
しかし米国防総省のサブリナ・シン副報道官は12月1日、米海兵隊が日本でオスプレイの運用を継続していると発表。また、日本側からの要請は確認していないと述べた。ロイター通信などが報じた。
日本で怒りの声
BBCの取材に対し米国防総省は、事故機が所属していた部隊は「飛行作戦を実施していない」とし、アメリカは「すべての飛行、すべての作戦に対して行っているように、すべての適切な安全対策を講じている」と述べた。
日米地位協定によって、日本は今回の事故の調査にほぼ関われない見通し。
このルールと、アメリカがオスプレイの飛行停止を拒否したことで、日本では怒りの声があがっている。
シン副報道官はこの点について、「すでに日本のパートナーと事故に関する情報の共有を始めている」と説明。「両国は高官同士が良好なコミュニケーションをとっており、航空安全やその他の安全関連問題について常に対話を続けている」とした。
からの記事と詳細 ( オスプレイ墜落事故、海中で5人の遺体発見 収容と身元特定続く - BBC.com )
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