国民民主党が、小池百合子東京都知事が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」との連携強化を模索している。衆院東京15区補欠選挙(16日告示、28日投開票)では、同会に近い無所属新人の作家、乙武洋匡氏(48)を推薦する方向で検討している。
令和4年の参院選では都民ファが設立した政治団体と連携した経緯があり、国民民主幹部は「わが党と都民ファで乙武氏を支える」と展望を描く。「都民ファ公認のほうが構図が分かりやすい」とも指摘する。
接近を図る背景には今後の国政選挙を見据えた思惑も透ける。国民民主は、衆参両院で東京での議席獲得を目指すことを活動方針に掲げており、小池氏や都民ファの力は無視できない。
もっとも、肝心の乙武氏からの推薦依頼が寄せられていないため、今は動くに動けない状況にある。10日の両院議員総会では15区補選は議題に上らず、総会長の舟山康江参院議員会長は「重要な選挙なのでしっかりと手続きを踏む。依頼もないのに一方的に推薦することはない」と記者団に説明した。(深津響)
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