東京都の小池百合子知事は30日、緊急記者会見を開いた。会見前に、医療の有識者らを交えた都の新型コロナウイルス・モニタリング会議で「(感染者が)急速に増加している。医療提供体制はひっ迫している。それは危機的状況に直面している」などとの指摘があったと報告した。そして「都内の感染者数は、1週間平均で(1日約)700人。日々最多を更新している。現在のペースで増加すると、2週間後には日々1000人を超えるペースで新規陽性者が発生していくことになる」と述べた。
また、(1)英国、南アフリカ共和国でそれぞれ確認された新型コロナウイルスの変異株の感染者が国内でも確認されたこと(2)コロナ禍で初めての冬を経験する――という「2つの未知」に直面していると説明。 「私たちは、これら未知の課題に最大級の警戒、備えをする必要があると考えている。東京は厳しい状況にある。かつてない大きさのいわゆる『第3波』が襲い掛かっている。いつ感染爆発が起きてもおかしくない。誰が感染していてもおかしくない。こうしたことを私たちは改めて確認しなければならない」と警鐘を鳴らした。 そのうえで「年末年始のここで感染を抑えなければ、私たちはますます厳しい局面に直面する。緊急事態宣言の発出を要請せざるを得なくなる。こうしたことを何とか回避しなければならない」と訴えた。 会見に先立ち、小池知事は同日、菅義偉(すが・よしひで)首相と電話でやりとりしたといい、「年末年始、改めて都として強く都民に呼び掛けする。この緊急事態宣言にならないよう措置を図る、進める旨もお伝えした。国と連携しながら、実効性のある、必要な、危機管理がしっかりできる、そのような特措法にしていただきたいとお願いしているところ」と述べた。
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