大村秀章・愛知県知事に対するリコール署名の偽造事件で、集められた署名簿の一部は、ボランティアが「同一筆跡」と判断して抜き取り、選挙管理委員会に提出されなかった。その写しを入手し、多くの住民が「署名」したことになっている住宅地を訪ねた。
愛知県尾張旭市では、昨年11月4日、市選管に提出前の署名簿をボランティアが調べ、一部を「同一筆跡」と判断した。朝日新聞は、提出されなかったその写しを入手した。
写し42枚には計295人の住所や氏名、生年月日が書かれているが、筆跡は2種類だけに見える。押印がないものをのぞけば、すべて指印だ。署名日は大半が署名集め期間後の「10月26日」で、最終日の「25日」に書き直したものもある。
あるボランティアは「変なものを出してはまずいと思って抜いた。偽造までは疑わなかった」と話す。
ある署名簿には、愛知県尾張旭市の同じ町内に住む人たちの「署名」が、番地違いで立て続けに7人分、似た筆跡で書かれていた。
そこは、一戸建ての民家が並ぶ閑静な住宅街だった。
リコール「反対」を訴えるチラシを近所に配ったという男性は、自分の名前が書き込まれた署名簿の写しに衝撃を受けました。記事後半で紹介します
「40歳の男性」の住所で、応…
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