東大前で受験生ら３人が切り付けられた現場付近を調べる捜査員ら＝１５日午前１０時１６分、東京都文京区で（隈崎稔樹撮影）
試験開始直前、受験生が襲われて負傷するという「過去に例がない」（大学入試センター）事態に、関係者は大きな衝撃を受けている。
十五日午後、末松信介文部科学相は臨時記者会見を開き、被害者について「本人の状況と意向を確認し、最大限の対応をしたい」と述べ、救済措置を講じる考えを示した。
文科省は、新型コロナウイルスに感染して大学入学共通テストを受験できなかった受験生については、個別試験や追試、面接、書類選考などによる合否判定を各大学に要請している。同省幹部は「これに準じた措置を視野に入れている」と説明した。
末松文科相は二之湯智国家公安委員長に警察による受験生の安全確保を要請したことも明らかにした。大学入試センターは十五日、試験会場となっている全国の国公私立大学に対し、警備体制の強化を要請。試験会場入り口で受験票による本人確認を行い、受験生以外の人や不審者の構内立ち入りを防ぐなど、対策の徹底を改めて求めたという。
また、警察との連携について、同センターの担当者は「不審者対応についての具体策はこれから検討する」と話した。
事件を受け、中部...
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