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Monday, February 7, 2022

モデルナ敬遠で予約伸びず 専門家「選ばず接種を」 - 産経ニュース

新型コロナウイルスワクチンの3回目接種をめぐり、各自治体の集団接種予約は米ファイザー製の人気が先行し、米モデルナ製が敬遠される傾向にある。1、2回目接種ではファイザー製を打った人が全国で8割に上っており、モデルナ製の強い副反応や交差接種を懸念する声が多いためだ。ただ、3回目接種ではモデルナ製の供給が大幅に増える見通しで、モデルナ製の接種加速が課題となっている。

大阪市では7日、2回目接種から6カ月以上経過した65歳以上の一般高齢者らに対する接種が始まった。集団接種会場は全6カ所。翌週分の予約もこの日始まったが、6会場で唯一ファイザー製を扱う「城見ホール」(同市中央区)は、午前9時の予約開始から1時間以内に枠がすべて埋まった。ほかの5会場は午後3時時点で予約率3~34%程度で、市の担当者は「ファイザー製の人気がうかがえる」と話す。

こうした傾向は市が昨年実施した事前アンケートでも明らかになっていた。交差接種や「副反応が強いのでは」という不安から、モデルナ製を敬遠したい市民らの意図が、接種予約にも反映されたとみられる。

この日、1、2回目に続き3回目もモデルナ製で接種を済ませた同市淀川区の自営業、水野進一さん(74)は、ファイザー製での交差接種も検討したが、ファイザー製は予約枠が少ないため、「待たされるより早めに打つ方がいいと考えた」と話した。

兵庫県西宮市の集団接種会場(全6カ所)で使用するワクチンは、ファイザー製とモデルナ製がほぼ半々。だが、2月中の予約率は7日現在、ファイザー製が約99%に対し、モデルナ製は約57%にとどまる。西宮市の担当者も、モデルナ製の副反応をめぐる評判が「高齢者らの抵抗感に拍車をかける要因になっているのでは」とみている。

首相官邸のまとめでは、3回目接種は7日公表時点で約746万回が終了。メーカー別ではファイザー製が631万回に対し、モデルナ製は115万回にとどまる。モデルナ製の供給は4月までに全体の6割弱を占める見込みで、1、2回目はファイザー製の人も、3回目はモデルナ製で交差接種を受ける必要がある。

感染症やワクチンに詳しい長崎大の森内浩幸教授は、両社のワクチンの3回目接種の副反応に「データを見る限り大きな違いはない」と強調。副反応が出やすい若者が職域接種などでモデルナ製を多く接種したこともあり、「『モデルナは副反応が強い』という漠然とした不安が広がってしまった」と指摘する。

重症化リスクの高い高齢者や基礎疾患のある人は2回目接種から相当の時間が経過し、ワクチンの重症化予防効果が低下している可能性があり、森内氏は「まずは3回目接種を終えることが最優先。ワクチンを選ばず一刻も早く接種してほしい」と求めた。

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