岸田首相の選挙演説会場に筒状の爆発物が投げ込まれた事件で、和歌山県警は木村隆二容疑者(24)について、爆弾の使用・製造に関わる爆発物取締罰則違反や、選挙の自由を妨害した公職選挙法違反のほか、殺人未遂容疑の適用も視野に入れている。
殺意の有無に関わるポイントの一つが、爆発物の威力だ。県警は押収した筒や蓋とみられる部品を調べるほか、再現実験を行うなどして殺傷力を確認する。
爆発まで約50秒あったことも焦点となる。専門家からは「殺意があれば、投入直後に爆発する仕組みにしたはずだ」との指摘がある。一方、当日は小雨で「火薬が湿り、爆発が遅れたのでは」(捜査幹部)との見方もある。
木村容疑者は黙秘し、動機の解明も進んでいない。
木村容疑者は昨年6月、公職選挙法の被選挙権(30歳以上)を満たさないことなどを理由に参院選に立候補できないのは憲法違反だとして国家賠償請求訴訟を起こしていた。1審で棄却され、今年5月に高裁判決が予定されていたが、本人のものとみられるツイッターでは3月、<いきなりの結審>と控訴審に失望した様子が投稿されていた。
諸沢英道・常磐大元学長(犯罪心理学)は「控訴審でも自分の主張が認められそうにないと感じたことが、暴力行為に訴える引き金になったのかもしれない。不満を首相に向けたとすれば、その思考過程には飛躍があり、理解し難い」とする。捜査当局は、刑事責任能力を調べる鑑定留置も検討している。
からの記事と詳細 ( 木村容疑者の殺人未遂容疑も視野に…爆発まで50秒、「すぐ爆発せず」焦点 - 読売新聞オンライン )
https://ift.tt/26OzbAL
No comments:
Post a Comment