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Friday, September 1, 2023

全国的な暑さ、11月頃まで続く…夏の異常気象「気圧のシーソー」が原因 - 読売新聞オンライン

 気象庁は1日、今年の夏(6~8月)の日本の平均気温が、1898年の統計開始以降で最も高かったと発表した。最高気温が35度以上の「猛暑日」の日数は全国38地点で最多となり、過去151年で猛暑日が一度もなかった北海道函館市で初めて記録されるなど、異例ずくめの夏となった。全国的な高温傾向は9月以降も続く見込みだ。

 同庁は、都市化の影響が比較的小さい山形市、滋賀県彦根市、宮崎市など15地点の平均気温を算出し、地点ごとの平年値(1991~2020年の平均)と比較した。その結果、過去最高だった2010年(プラス1・08度)を上回るプラス1・76度となった。

 全国の観測点915地点のうち、248地点で最低気温が過去最高となり、新潟県糸魚川市は8月10日に31・4度と歴代全国1位を記録した。

 過去50年以上で気温の統計がある155地点のうち、猛暑日の数が最多を更新したのは東京都心(22日)や前橋(34日)、京都(38日)など29地点。9地点で最多タイだった。過去88年間で猛暑日が一度もなかった青森県むつ市でも記録された。

 同庁は「今夏は異常気象だった」とし、11月頃まで高温傾向が続くとみている。

 猛暑の主要因は、太平洋高気圧が猛烈に強まり、日本列島に張り出したことだ。フィリピン海の海面水温の上昇や、例年より北を流れる偏西風が上空に暖かい空気をもたらした影響が大きい。

 特に、フィリピン海で台風などの低気圧の活動が強まった結果、北東の太平洋高気圧が発達したとみられる。この二つの低気圧と高気圧が影響しあう現象は「気圧のシーソー」と呼ばれる。東京大の小坂優准教授(気候力学)は「シーソー構造がこれほどはっきり現れたのは珍しい」と話す。

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