栃木県那須町の河川敷で全身が焼けた男女の遺体が見つかった事件で、21日に死体損壊容疑で逮捕された男名義の乗用車内から、血痕が見つかったことが捜査関係者への取材でわかった。男は調べに対し、「ある人物から報酬を約束され、遺体の処分のためガソリンなどを購入するよう指示された。車も貸した」などと供述しており、警視庁が詳しい経緯や背後関係を調べている。
逮捕されたのは、埼玉県越谷市花田、建設業平山
捜査関係者によると、宝島さんと女性は15日午後9時頃、東京・上野のアメ横商店街を男性と一緒に歩いていたことが防犯カメラの解析で判明している。その後、宝島さんの知人名義で借りられたレンタカーで移動したとみられ、約2時間半後には品川区東品川で複数の人物と一緒に行動する様子も確認された。
翌16日早朝には、遺体発見現場付近を平山容疑者名義の乗用車が行き来していた。埼玉県内で押収された車の中には血痕があったほか、宝島さんの所持品も見つかったという。警視庁は、宝島さんら2人がこの乗用車で都内から栃木県に移動したとみて、詳しい足取りを調べている。
平山容疑者は17日午前、品川区の五反田駅前の交番に「事件に関わったかもしれない」と出頭した。その後の捜査で、事件の数日前、都内や埼玉県内の店舗でガソリンや携行缶、粘着テープを購入していたことが確認されている。
宝島さんら2人の遺体は頭にポリ袋がかぶせられた上、粘着テープが巻かれた状態で見つかり、近くには携行缶が落ちていた。警視庁はいずれも平山容疑者が購入したものが使われたとみている。
平山容疑者は調べに対し、宝島さんについて「顔も名前も知らない」と供述し、「ガソリンや粘着テープなどを購入するよう指示された。車を貸したが、自分は現場には行っていない」と説明している。指示した人物の名前や関係性は明かしていないという。
警視庁は22日、平山容疑者を死体損壊容疑で東京地検に送検し、複数の人物が事件に関与しているとみて捜査している。
宝島さんは台東区のJR上野駅や御徒町駅周辺の繁華街で、居酒屋や焼き肉店などの飲食店を十数店経営していた。
このうち一つの居酒屋に勤める20歳代のアルバイト従業員の男性は、宝島さんが仕立ての良いスーツを着て自転車に乗り、各店の売上金を回収する姿を先月まで見かけていた。
宝島さんは店の売り上げに応じて従業員を褒めたり、「(客の)呼び込みを頑張れ」と励ましたりしていた。営業状況を確認するため、深夜に店を訪れることもあったといい、男性は「仕事熱心な人だった。事件に巻き込まれたと聞き、ショックだ」と語った。別の居酒屋の従業員男性(34)は、「アルバイト店員にも気さくに話しかけてくれる優しい人。亡くなったと聞き、本当に悲しい」と肩を落とした。
同じ地域で商店を経営する60歳代の知人男性は「コロナ禍で閉店したテナントに新たな店を誘致するなど、やり手の経営者だった。一体、何があったのか。真相を知りたい」と不安そうに話していた。
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