突然の退陣表明をした菅義偉首相。支持率低迷にあえいでいたとはいえ、「コロナ対策に不満はあるけど、なぜ今?」といぶかる人も多いだろう。そもそも、菅政権とは一体何だったのだろうか。東京工業大教授の中島岳志さん(政治学)が寄稿してくれた。
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菅内閣が持ち直す可能性がたった一つあった。それは臨時国会を開き、本気でコロナ対策に取り組むことだった。
8月中旬、保坂展人・世田谷区長をはじめとする東京都内の区市長6人が、与野党の「政治休戦」を求め、臨時国会を開いて新型コロナウイルス対応で協力するよう提言を発表した。これに立憲民主党の枝野幸男代表は呼応し、与野党の党首会談を含めた協力の意思を示した。政局よりもコロナ対策を重視した枝野代表の決断は、菅首相にとっては「救いの手」になる可能性があった。
しかし、首相はこの呼びかけを無視し、党内の権力闘争に奔走した。そして、万策尽きて政権を放り出した。
彼の眼中には、…
からの記事と詳細 ( 中島岳志さんに聞く 「安倍・菅政権が徹底的に破壊したもの」とは - 毎日新聞 - 毎日新聞 )
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