テレビ長崎
9月に入り、新型コロナに感染する子供が増えていて、ワクチンを接種するか悩んでいるという声をよく聞きます。 接種前に、ぜひ親子で話してほしいことなどを長崎大学病院の小児科医である森内浩幸教授に聞きました。 長崎大学病院 森内 浩幸 教授 「学習塾や学童保育で感染した子供たちが、学校や家庭にウイルスを持ち込んだというのが、現在、見られているような状況だと思います。幸いまだ、長崎県内で医学的な理由で入院が必要となる子供はほぼゼロと言っていいです。ですので、このウイルスは子供たちにとって、それほど危険なウイルスというわけではありません」 子供の感染者が増える中、ワクチンを接種するかどうか悩む声が聞かれます。森内教授はかかりつけ医と相談し、子供と保護者の両方が納得した上で、決めることが大切と呼びかけています。 森内 教授 「新しい病気に対する新しいワクチンですので、100パーセント分かっていることばかりではありません。ただ、今、分かっている中での有効性や安全性のデータを基にして、一緒に考えていくというスタンスでいいと思います。健康な子供であれば、同じ家庭の中にハイリスクの方が一緒に住んでいる場合を除くと急いで接種する理由はないと思います。就職活動や受験で県外に行ったりすることもあるような年齢であれば、医学的な理由以外にも接種を積極的に考えるということもあるので、そういった事情を十分にご理解いただけているかかりつけの先生と一緒に考えるのが、私は一番いい結論が出せると思っています」 子供が接種する場合、不安を和らげるためにもかかりつけの小児科での個別接種を推奨しています。 森内 教授 「ワクチンを接種するための外来の日時など決めているところが多いと思います。他に熱があったり、せきがあったりしている人たちと同じようなところで、待合室を過ごすということはなくて済むだろうと思います。ワクチンを接種した後は、最低でも15分、できれば30分ぐらいはしっかりとその場に留まることが求められますので、密を避けて予約制で対応されるといいと思います」 アメリカやイスラエルなどでは、子供への接種が進んでいて、副反応は痛みや腫れ、2回目のあとは熱やけん怠感などで20代の若者と変わりませんでした。 森内 教授 「解熱鎮痛剤を熱が出ていないうち、痛みがそれほどひどくないうちに飲むのは禁物です。皆さん、ワクチンの副反応を心配されていますけど、例えば、アナフィラキシー1個とってでも、ワクチンよりも解熱鎮痛剤の方が2桁高く起こります。圧倒的に高いんです。12歳以上であればアセトアミノフェン、なければ、その他の解熱鎮痛剤でも原則、かまいません。あくまでも、症状が出てから使っていただければと思います」 子供のワクチン接種についてのポイントを改めて整理します。 接種するかどうかは、子供と保護者の両方が納得したうえで決めることが大切です。家族に基礎疾患のある人がいるか、就職活動や受験で県外に行く予定がある人がいるかといった事情も踏まえて考えるとよいと話しています。 悩んだときには、状況をしっかりと理解してくれているかかりつけ医に相談するのが一番です。 森内教授はなるべく個別接種を呼び掛けています。集団接種ですと「周りも打っているから自分も打たなければならない」という気に陥りやすいため、副反応ではなく、急性のストレス症状で、めまいや失神などの症状がでる子供もいるので注意が必要です。 森内教授によりますと、アナフィラキシーがでる確率は副反応では10万人に1人と言われていて、解熱鎮痛剤では1000人から数千人に1人で、こちらの方が割合が高くなっています。 「副反応がでないように」と解熱鎮痛剤を使うという声も時折、聞きますが、使うのは、痛みや熱といった副反応がでたあとにするように心がけてください。
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