中国などで10日の春節(旧正月)に伴う大型連休を迎える中、アジア各国から中華系の外国人旅行客が、岐阜県内の観光地に大勢訪れている。新型コロナウイルス感染症が5類に移行してから初めての春節。アジア最大級のオンライン予約サイト「KKday(ケーケーデイ)」によると、春節休暇で岐阜に来るインバウンド(訪日客)は昨年比で3倍に急増した。県観光誘客推進課の担当者は「岐阜が誇る自然や伝統文化のアピールを続けてきたことが功を奏している」としており、県がコロナ禍以降も続けてきたPR事業の成果が出始めている。
10日午前、高山市上三之町の古い町並みでは、アジア圏から来たとみられる旅行客であふれかえっていた。飲食店では行列ができ、風情ある建物をバックに記念撮影する姿が至る所で見られた。
KKdayによると、春節期間にインバウンドが選ぶ国内の旅行先は、東京、大阪、北海道、京都に続いて、岐阜が5位に入った。国・地域別では香港やシンガポール、マレーシアの観光客が多いという。県内の観光地を巡る旅行商品では、世界遺産白川郷の合掌造り集落や飛騨高山、郡上市内のスキー場、旧中山道の馬籠宿(中津川市)が人気を集めている。
県観光誘客推進課によると、昨年11月に県内を訪れた外国人宿泊者数は12万6110人で、コロナ禍前の2019年同月比で92・3%まで回復した。特に香港や台湾、シンガポール、マレーシアといったアジア各国からの旅行客は前年同月比2~7倍程度と増加傾向が続いている。
県は、20年のコロナ禍以降もデジタルマーケティングに注力し、できる限りの発信を続けてきた。コロナ禍が落ち着き始めた23年度は、12カ国の旅行博でブースを出展。アジア圏に力を注ぎ、県が昨年7月、4年ぶりに再開した「トップセールス」による海外への魅力発信事業では、渡航先に台湾、シンガポール、マレーシアの3カ国を選び、旅行会社との連携を確認した。8月にはシンガポールで開催された同国内最大級の旅行博で、岐阜を含めたツアー商品を紹介した。
同課の加藤英彦課長(52)は「世界の旅行の流行が本物志向になっており、岐阜の観光地の強みを生かせる時代になった。コロナの苦しい期間で進めてきた事業の成果が形になってきた」と手応えを示している。
からの記事と詳細 ( 春節旅行先に岐阜が大人気、飛騨高山や馬籠宿に人波 訪日客予約3倍に急増、県のPR戦略奏功 - 岐阜新聞 )
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